いよいよ今年最後の「全島一・軽量級優勝旗争奪戦伊仙町大会」が10月18日、並びに「全島中量級・ミニ軽量級優勝旗争奪戦伊仙町大会」が31日に開催される。
さて、今シリーズは上記のようにタイトル戦の大会日程が開いたことに対して、闘牛ファン、中でも本土在住の方々から「スケジュールが立てられない」「地元の都合だけで決めないでくれ」などの不満やクレームが寄せられた。

大会間隔が開いたのは、鹿児島県で国民文化祭の開催が決まったことにある。県内全市町村で関連イベントが企画される中、伊仙町は「闘牛」をテーマに決め、実行委員会で内容を検討。闘牛文化を発信する「闘牛フォーラム」を実施し、同時に闘牛大会を開くことを決めた。

そこで、島内外のみならず全国から国民文化祭を目当てに訪れる方々に「これぞ！徳之島の闘牛」を実感してもらうには、「全島大会こそふさわしい」と言うことになった。
だが、10月末から始まる国文祭の日程は変えられないことから、タイトル戦の日程調整は難航。それでも、牛主の理解と協力はもちろん、伊仙町闘牛協会を中止に天城、徳之島の各町闘牛協会、並びに徳之島闘牛連合会の支援を受けて、中量級及びミニ軽量級のタイトル戦開催となった。

そのような事情に関して、島外への周知が不十分だった感は否めないが、「47年に一度の文化行事を闘牛文化の情報発信に生かしたい」という関係者の意気込みも、本土在住の闘牛ファンの皆様、地元の皆様方にもご理解頂きたい。

だからこそ、10月31日の午前９時より伊仙町「ほーらい館」で行われる「闘牛フォーラムinとくのしま」には、闘牛ファンの皆様はもとより、日頃は闘牛観戦をしたことが無い方々にも足を運んでほしい。当日は、実熊牛をモデルに描いた「闘牛の島」で徳之島闘牛を全国区にした小林輝幸先生の基調講演、樟南二高伝統闘牛文化研究会の発表、地元並びに県内外の闘牛に関する有識者によるパネルディスカッションで、闘牛の文化的価値を再認識する機会になるものと期待している。その上で、大会を観戦すればこれまでと違った見方もできるのではないだろうか。

両闘牛大会並びに闘牛フォーラムが大盛況となり、今年最後の全島大会を締めくくれるようご祈念申し上げたい。