徳之島牛舎訪問記
「福田喜和道牛舎」徳之島町南原

闘牛と共に歩む人生 −牛は生きがいを与えてくれる−

 徳之島町亀津の市街地から県道沿いに伊仙町に向かって車で5分余り走ると、海沿いのログハウスが見えてくる。その手前に、とても風通しの良さそうな大きな牛舎がある。
  徳之島闘牛連合会会長という、徳之島闘牛会の大役を担う福田喜和道氏の牛舎である。
  その牛舎に一歩足を踏み入れると、整然と並ぶ大型牛の姿に圧倒される。900kgから1トンを越える大型牛4頭が、黙々と草を啄ばんでいる様は圧巻である。
  その牛の姿を、我が子のように時には優しく、時には厳しい目つきで見つめているのが福田喜和道氏である。
祖父、父の時代から闘牛を持ちつづけ、幼少の頃から闘牛と関わってきた。 その一方で旅館業や食堂など幅広く事業を手掛け、清掃業と貸しビル業を軌道に乗せ、今は息子さんに事業を任せている。
見晴らしの良い海岸沿の福田喜和道牛舎
 
 昭和25年頃から闘牛の飼育を本格的に行うようになり、瀬戸内町や鹿児島市、神戸などにも遠征し、徳之島闘牛の啓蒙にも大いに貢献した。
  昭和59年10月の「全島一優勝旗争奪戦」(亀津闘牛場)で、愛牛「太陽館1号」大方の評判を覆す活躍で勝利!
  初めて「全島一」の誉れを手にすることができた。
  今年のお盆に数え85歳の年の祝いを行った喜和道氏は、徳之島では間違い無く最高齢の牛主であり、全国でもそれを上回る牛主はいないであろう。

 5頭の牛は息子さん達と分担して面倒を見ている。
  牛のトレーニングとブラッシング。牛舎の掃除は主に息子さん達が行う。と言っても甘えているわけではなく、ご本人の牛である2頭分の餌は、自ら毎日草を刈ってきて与える。
  そのため喜和道氏と息子さん達では、牛に与える草の種類も異なってくる。
 
整然とした牛舎の中
  「出来るだけ新鮮な草を与える」というのが喜和道氏の信条であり、そのための労力は惜しまない。
  その姿を見ていると、この中から再び栄えある優勝旗を喜和道氏の手中にさせてくれる牛が出てくるのも間近のような気がしてくる。

 これからも、徳之島の闘牛界を沸かす牛を輩出してくれるであろう。
大型牛が勢揃い
 
鼻を持ち上げ気味にして首を鍛える
沖縄で3勝1敗、徳之島でのデビュー戦を制した
「福田喜和道2号」(元マイティーボーイ)
大型有望牛戦で勝利し、注目を浴びた
「翔真徳田兄弟号」
 
未デビューながら、道具(角)・体つきとも見事な
「福田号」(仮)既に引き合いも。
 
トレードされたばかり、「鮫島パンダ」
軽量級の勇「道トガイー」 3戦全勝

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