=エッセー= |
一言では語れない島の魅力! |
「大和人(やまとんちゅ)が見た島人(しまんちゅ)」 |
暮らして分かる疑問と素晴らしさ |
地元ミニコミ新聞「ミニミニかわらばん」に大和凡人(ヤマトボント)というペンネームで連載したエッセィです。御感想などいただければ幸いです。 |
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その5「島は特殊なの?」
よく3ヵ月・半年・3年・10年と言われ、3ヵ月や半年ぐらいで見えてくるのは物事の一面であり、3年・10年と経験していかないと、本当の姿は掴めないという意味の言葉がある。だから、2・3ヵ月生活したぐらいであれこれ悩んで決めてしまわずに、もう少し長い目を持って行動してほしいという事である。また、これに付け加えるとすれば、「問題意識を持っているか否か」によってこの期間も短く出来たり、逆に一面しか見えないままという事もあるのではないだろうか。人の付き合いでも第一印象が大事というが、人間というのはとかく最初の印象で何事も判断しがちで、それを変えるのはなかなか難しく、本人自身が経験や外からの情報などで、考え方を変えていけるかどうか次第ではないだろうか。
島に転居した事を知らせた際に、友人から送られた手紙には「徳之島といえば選挙の島ですね」という内容のものがあった。また、帰省する際に立ち寄った以前の上司や友人にも同様のことを言われた。これは、国政選挙や某町の町長選挙が全国ネットのテレビで報道されたことの影響である。また、あるテレビ局では、特集番組の中で取り上げられたのを見た覚えがあり強く印象が残っている。激しい選挙戦や、石を投げ合って大勢の大人が争ったり、投票結果が無効になったりなど、やはりあれだけ大きく報道されれば影響力も強く、住民が全てそのような人と思ってしまう。
私としても、内地の知り合い、前の上司や友人の島に対するそのような印象を頭から否定できるものでもなく、取り敢えず言い分を聞くだけ聞くようにしている。そして、いつもワンパターンだがこのように答えてきた。
「選挙戦が激しいのはどこでも一緒」「ただ他の地域での選挙のように3つの議席を5人で取り合うのではなく、一つの議席を2人で争うからマスコミとしても報道しやすく、選挙戦の典型のよう取り上げるのではないか?」。
また、「地方自治体の長が誰になるかが、住民の生活に少なからず影響があるというのはどこでも一緒ではないだろうか?」「地方都市ほど民間企業の公共機関への依存度が高い分過剰に反応し、行動した結果が多少オーバーだったのでマスコミに取り上げられたのであって、それだけ住民が選挙に参加しているといえるのではないだろうか」などと率直な意見を述べてきた。
東京のような都市は、政治に無関心の層が多いから平穏そうに見えるだけであって、強い影響を受ける人々は、人や金の面で目立たないように関与している。それが最近になって様々な事件として表面化しているのは皆さんもご存じであると思う。都会であろうが田舎であろうが、暮らしやすい生活が実現される事が住民の率直な願いではないだろうか。
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