徳之島メビウスi
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=エッセー=
一言では語れない島の魅力
「大和人(やまとんちゅ)が見た島人(しまんちゅ)
暮らして分かる疑問と素晴らしさ
地元ミニコミ新聞「ミニミニかわらばん」に大和凡人(ヤマトボント)というペンネームで連載したエッセィです。御感想などいただければ幸いです。

その6「ポイ捨てを無くそう!」

うっとおしい梅雨も明けて、本格的な観光シーズンの到来といえる。ただここでは、泳ごうと思えばほとんど一年を通して泳げるので、改めて「海の季節だ!」という気分でもないようだ。私が郷里で生活していた時は、梅雨明けとともに各地の海水浴場で海開きが行なわれ「夏が来た」といのを実感してウキウキしたものである。

ただ、小学生の頃だと思うが、海開きを行なう前になると、砂浜はもちろん沿道のゴミ拾いをさせられ、「自分たちが捨てたゴミでもなく誰かが投げていったゴミを、なぜ拾い集めなければならないのか?」と幼な心に疑問を感じた。学校ではゴミを道端に捨てたりしないで、ゴミ箱に捨てましょうと教わるのに、大人がそれを守っていないではないかという気持ちだった。

また、私も島中の景勝地を訪れ、主だった海水浴場に行き華麗(?)に泳いできた。さんざん迷ったあげくやっと着いた、小島の鍾乳洞だけがシーズンオフということで入ることができなかった。お盆頃になれば入場できると言われたので、その頃に余分なガソリンを消費せずに行ってみたいと思っている。

このように、観光地を歩いて気付いたことは、木陰や草陰にあき缶や空になった弁当の容器などのゴミがどこでも無造作に捨てられていることである。最初は島外からの観光客のマナーが悪いせいかと思っていたが、観光シーズンが過ぎてもあまり状況が変わっていない。ある日義父と義父の先輩方と飲んでいた時に、義父の先輩が「島の人間もマナーが悪い。例えば、南区から南原の県道沿いの道端を見ると平気でゴミが捨てられている」とおっしゃっていた。

そういえば、前を走っていた車の窓から捨てられたゴミがヘトメットの横を過ぎて行き「家に着くまでの間も、車内にゴミを置きたくない程きれい好きなのか?」とイヤミの一つも言いたくなったことを思い出した。

しかし、ある日(某)岬に行った際に、ジュースを途中で飲んで一息きつき、あき缶を捨てようと思ったらゴミ箱がない。よく見ると海岸や景勝地でも、その地域内というか途中にごみ箱が設置されておらず、空缶を持ったままどこに捨てたらいいか捜さなければならない。場所によっては自動販売機があってもごみ入れがなく、持って帰るか途中に捨てるかしないと入り口から出口まで片手がふさがった状態になる所もある。公園やグランドでも同じような状態ではないだろうか。

最近はリサイクルが叫ばれ、アルミ缶とそれ以外の缶を区別して回収したり、紙もコピー紙と新聞紙を区別したりとゴミを捨てるのも大変だ。環境保全だなどと叫ばなくても、可燃性・不燃性と分けて捨てられるようゴミ箱を設置し、我々も家庭内のゴミを捨てるのと同じことを外でも実行すれば良いのである。ゴミ回収に対する行政側の負担増となるが手に負えない状態となってからでは、処理費用が住民へ大きな負担となって戻ってくる。


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