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=エッセー=
一言では語れない島の魅力
「大和人(やまとんちゅ)が見た島人(しまんちゅ)
暮らして分かる疑問と素晴らしさ
地元ミニコミ新聞「ミニミニかわらばん」に大和凡人(ヤマトボント)というペンネームで連載したエッセィです。御感想などいただければ幸いです。

その9「水量の豊富な島」

猛暑が続き、全国各地で観測史上初という最高気温が記録され、熱帯夜が続いているという事と水不足による断水等の話題を聞いている毎日である。各地の住民生活にとっては深刻な影響を与えているが、マイナス面ばかりでもないようで、福島県の桃の産地では桃が暑さのお陰で甘く熟し飛ぶように売れているそうで、昨年より10%以上値段が上がり各農家は暑さにも負けず農作業に励んでいるそうである。また、スイカやメロンなどの水分を多く含んだ果物がよく売れていると報道されていた。

甲子園では高校野球が開幕し熱戦が繰り広げられているが、グランドでは40°以上の暑さで、一試合ごとに放水が行なわれている。水の心配はないのかと思っていたのだが、球場のある場所は左右を川に囲まれた三角州に位置するため、地下水が豊富で70年間も井戸が枯れたことはなく、水の心配はいらないそうである。

ところで島に来て気付いたのは、お風呂場などに蛇口が二ヶ所あり、お湯と水の調節はコックがあってそこで加減するように出来ているから、もう一つは何かと思い聞いたところ、片方は水道水でもう一方は地下水ということであった。

私の実家にも井戸があって、幼いころは利用した覚えがあるが、上水道が整備されてからは外観をとどめているだけでここに井戸があったということを確認する程度である。東京で生活をしていた時も井戸を見ることはほとんどなかった。上下水道が90数%台の整備率だから、当然といえば当然なのだろう。記憶が曖昧な点もあるが、学生時代に休日ごと自分が住んでいる東急東横線の沿線を各駅で降りて巡り歩いたときであったと思うが、世田谷区郊外の等々力渓谷を訪れた際に昔ながらの手押しポンプで水を汲み上げる井戸があり、東京23区内でもこのような所があるのかと思い、非常に感動してポンプの先からでる水を飲んだ覚えがある。

島に来る前は周りが海に囲まれているのだから、地下水を利用できるとは思いもしなかった、井戸を掘っても塩水しか出てこないものと考えていた。島内でも場所によるのだろうが、地下水を利用している家庭も結構あると聞き、全く想像だにしなかったことに正直言って驚いた。これも天城岳や井之川岳などの高い山があるお陰だそうである。

言われてみれば、朝起きて山の方を見ると重く低い雲が垂れていても、湾岸地域は快晴でどのように天候を判断したらよいか迷う。単車で全島を一周すると太平洋側が晴れていても東シナ海側に行くと雨が降りだしてきて、秋利神を過ぎるとまた晴れてきたりすることがある。

島の地形などの環境のお陰で十分な雨が降らなくても、今のところ断水という事態にはなっていない。道路や観光地などの開発も必要だが、自然環境とのバランスのとれた事業計画が行なわれなければ、自然の恩恵もすたれていくのではないだろうか。


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