徳之島メビウスi
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=エッセー=
一言では語れない島の魅力
「大和人(やまとんちゅ)が見た島人(しまんちゅ)
暮らして分かる疑問と素晴らしさ
地元ミニコミ新聞「ミニミニかわらばん」に大和凡人(ヤマトボント)というペンネームで連載したエッセィです。御感想などいただければ幸いです。

その18「闘牛の島 徳之島」

今年も年明け早々から、闘牛観戦に各闘牛場を訪れた。昨年の正月は全シリーズを観戦したが、今年はそれができず少々残念である。来島するまでは闘牛に関する知識はなく、ここ徳之島でこれほど盛んに、しかも定期的に開催されているということは全く知らなかった。愛媛県宇和島の闘牛をニュースで見たことはあったが、沖縄や南西諸島でも行なわれているということは、ほとんど耳にしたことがなかったと思われる。

確か小学校高学年か中学生の頃だと思うが、「週刊少年ジャンプ」に土佐の闘犬を題材にした漫画が連載されていたことがあり、実家ではシャモを飼っいてたことがあったので、闘犬や闘鶏に関しての知識は多少あったが、どちらかというと動物同志を戦わせることに対しては野蛮なイメージを抱いていた。

商店に貼ってあるチラシを見て、どういうものか一度見学したいたいと思っていたが、家内も見にいった事がないと言う。それどころか、幼い時に路上を散歩させている闘牛ににらまれ恐い思いをしたということで、闘牛を見ることに賛成してくれなかった。

どこでも見られる事ではないと思い、話を聞き一昨年秋の松原闘牛場で初めて闘牛を目のあたりにした。聞くと見るとは大違いとはこの事で、1トン近くもしくはそれ以上もある牛同志がぶつかり合う闘牛の迫力に圧倒された。ツノで相手を持ち上げたり、ツノを巻きつけ横倒しにしたり、フェンス際まで追いつめられても右や左に回りこんだり、横につかれ形成逆転は無理かと思ったら、頭を低くして横向きになりながら相手を巻き返すなど、その巧妙な技の応酬に感動したほどである。またそれまで持っていた野蛮なイメージも一変し、夫婦仲良く観戦している。それどころか、家内の方が「牛の目が可愛いい」と私以上に感激し、幼い時の悪夢を消し去ることができたようである。

ただ、観戦していて困るのは牛の区別がつかなくなることである。私自身の闘牛観戦歴が浅いせいもあるかもしれないが、見るからに体格や毛色が違う場合は問題ないのだが、同じ黒牛でツノの形も似ている牛同志が戦うと、どちらが○○号でどちらが△△号なのだろうかと判断に迷い、決着がつくまでわからずじまいということがある。

このことに関しては、正月3日の全島大会で東方には赤、西方の牛の尾には白の鉢巻のような目印を付けて行なわれたため分かりやすかった。まだ最初ということで付け忘れたり、両方とも同じ色ということもあったが、これを徹底して頂ければ初心者でも取組表とにらめっこしなくてもすみ、家族や友人が来島した時に説明しやすくなると思われる。

小結、関脇、大関、横綱など相撲と共通する番付もあるが、それ以外を前頭とは言わず花形と称し、格下のようには聞こえないところがある。実際に格上の取組よりも白熱した花形戦がいくつもあった。いつ頃からなのか調べてはいないが、古くからの闘牛の伝統を引き継いでいるという趣が感じられる。

話は変るが、観光などで来島し初めて闘牛を見る人の事を考えると、東方と西方の区別の他に評論家まではいらないにしても、解説者がいた方が興味がわいて観戦しやすくなると思われる。現在は、アナウンサーが実況中継と解説を兼ねているようだが、役割を分担した方が内容も充実して解りやすくなるのではないか。具体的には、試合前に各牛のこれまでの対戦成績などのプロフィールの紹介や、現在のコンディションを解説に加えたり、その一部を取組表に記載するなどすれば、どのような対戦になるのか想像力をかきたてられ、より積極的に観戦できるようになるのではないだろうか。

例えば、対戦時間も花形戦は30分、横綱戦は60分などの制限時間を設け、勝負がつかない時の延長時間も20分とし、牛主同志が話し合って決めるなどとした方が、闘牛を観戦する時の日程がたてやすくなる。勝負がつくまで戦わせるのが魅力の一つでもあるのだが、昨年などは朝10時前に出ていき、帰ってきたのは夜の8時ということもあった。様々な事情もあるだろうが、引き分けとなる対戦があってもよいのではないだろうか。


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