チャンピオン「東和技研白岩」は、2009年1月3日の全島一大会で「龍慧たつぼん」相手に5分22秒でデビュー戦を飾り、同年5月5日大会では「突撃小白虎」と35分02秒の長期戦を制し技能賞を獲得し、9月27日大会で「大勇翔力」を12分23秒で下し3連勝とした。11年1月1日大会で成人杯をかけてベテラン「百獣王」と激突。ツキ技と角カケの応酬を繰り広げながら14分22秒で勝利し、成人杯優勝旗を手中に収めた。
満を持して挑んだ本年1月2日の「全島中量級・ミニ軽量級優勝旗争奪戦」で、チャンピオン「闘魂夢之助」と40分08秒に渡る激闘を展開、互いに顔面を鮮血で真っ赤に染め舌だしとなりながら勝ち星を掴むというすさまじい根性を見せつけ栄冠に輝いた。5月3日の初防衛戦は「天翔パンダー」を10分11秒、10月27日の二度目の防衛戦は「天城同志会天心モア」を19分44秒で退け、見事タイトル防衛に成功した。守備、攻撃、根性面でも非の打ちどころがないチャンピオン牛だ。
チャレンジャー「Mr.剛力」は、09年4月29日大会で「YMTフレンズ笑軍」に19分52秒で勝ち、敢闘賞でデビュー戦を飾った。翌年1月1日大会で「天龍池山」に21分51秒の長期戦の末に惜敗するも、同年5月2日大会でベテラン「突撃三虎あやね」に11分01秒で勝利し敢闘賞を受賞
11年5月大会では、「竜翔たくま」を相手に大雨のグランドコンディションの中を果敢に攻め続けて殊勲賞の勝ち星を上げ、本年1月1日大会の「古堅モータース小鉄」戦を10分41秒で制し、成人杯優勝旗を獲得した。更に、本年8月14日大会に13分39秒で「前村鬼若」を退け、5勝1敗の戦歴を誇る。攻守のバランスが良く、勝機を見逃さない集中力の高さは群を抜いている。
東和技研白岩としては、じっくりと相手の攻めを受け流し、なるべくなら長期戦に持ち込みたいものと思われる。敵に攻め疲れが見え足下が軽くなったところを見計らい一気の速攻を決めれば、連勝牛でも戦列から離れざるを得ないだろう。
対するMr.剛力は、チャンピオンに比べ十分な休養を取っての優勝旗挑戦だ。このチャンスを目標としてきただけに、なんとしても王座に輝きたいところ。長期戦になるのを避け、序盤から積極的に仕掛けて勝機を掴みたい。
チャンピオンが安定感を見せつけ3度目の防衛を果たすか、新チャンピオンの誕生となるのか。小型牛ならではのスピーディーな技の応酬が場内狭しと繰り広げられ、会場がヒートアップするのは間違いない。勝利の舞を披露できるのはどちらか。
|