闘牛大会情報
闘牛トピックス
第6回全島一・軽量優勝旗争奪戦伊仙町大会
(平成24年12月29日現在
日 時:平成25年1月3日(木・祝)午前10時開始(予定)
場 所:徳之島なくさみ館(東目手久闘牛場:伊仙町東目手久)
主 催:伊仙町闘牛協会中部支部
後 援:徳之島闘牛連合会
入場料:大人3,000円(高校生以上)、小人1,000円(中学生)、小学生以下無料
勝敗 地 区 東   方 番 付 西   方 地 区 勝敗 対戦タイム
チャンピオン
基山大宝
(牛主:基山初男、12連勝)
全島一
優勝旗
争奪戦
チャレンジャー
ぜんこう建設天龍王
(牛主:前 弘一、2連勝)
チャンピオン
優翔大力號
(元一輝大力、牛主:戦闘牧グループ、沖縄含む11勝1分)
軽量級
優勝旗
争奪戦
チャレンジャー
岩下バイソン
(牛主:岩下修二・辰夫、8勝1敗1分け)
福田環境天空龍
(牛主:福田末男、5連勝)
大型特別
(牛主:清則夫、2連勝)
御前堂
アイウエオ號
(牛主:アイウエオ)
小結 徳之島台風
(牛主:當秋子・虎太朗・喜宗)
目手久

(牛主:宮浩平、1勝)
特別
(牛主:久田道徳・川口隼一、1勝)
劉惺パンダ楽人
(牛主:広山大雅、1勝1敗)
特別 躍進花形さくら
(牛主:躍進グループ、1勝)
中村力虎
(牛主:中村一家)
若手特別 二代目黒天一真號
(牛主:鈴音・一輝・鈴華)
優勝旗返納・あいさつ
がんばれキットくん
(牛主:南鷲会)
特別 阿権少年団智哉岩力
(牛主:阿権ブルファイトクラブ)
西阿木名 闘魂夢羅咲来
(牛主:芝田進之助)
若手特別 燃える闘魂中和広號
(牛主:清水誠)
上面縄

(牛主:玉江雄大)
封切特別 輝け☆華那の真龍
(牛主:米田真樹)
上面縄
全島一
優勝旗
争奪戦
チャンピオン
基山大宝
(牛主:基山初男、12連勝)
チャレンジャー
ぜんこう建設天龍王
(牛主:前 弘一、2連勝)

軽量級
優勝旗
争奪戦
チャンピオン
優翔大力
(牛主:戦闘牧グループ、沖縄含む11勝1分)
チャレンジャー
岩下バイソン
(牛主:岩下修二・辰夫、8勝1敗1分け)

大型特別
福田環境天空龍
(牛主:福田末男、5連勝)
清剣
(牛主:清則夫、2連勝)

封切特別
大幸
(牛主:玉江雄大、デビュー戦)
輝け☆華那の真龍
(牛主:米田真樹、デビュー戦)
【大会の見所】
新年初の全島一優勝旗争奪戦は、全島一横綱「基山大宝」の破壊力の前にチャレンジャー候補がしり込みする中、2連勝中の「ぜんこう建設天龍王」がチャレンジャーとして名乗りを上げた。また、2011年1月2日の大会で52分余りの激闘を繰り広げた「優翔大力(当時の名前は丸昇組花形」と「岩下バイソン」がタイトルを掛けて再戦を果たす軽量級優勝旗争奪戦は、全国の闘牛ファンが注目していると言っても過言ではない。

加えて、5連勝中の「福田環境天空龍」対「清剣」はファンが待ち望んだ取り組みであり、「大幸」対「輝け☆華乃真龍」のデビュー戦対決も注目される。若手からベテランまで、各クラスの闘牛が出場する全島大会らしい番組となっている。

〈全島一優勝旗争奪戦〉基山大宝 vs ぜんこう建設天龍王
全国一と言われる徳之島闘牛界において圧倒的王座として君臨する「基山大宝」。新春大会で5度目のタイトル防衛を目指し、気力・体力とも更なる充実ぶりを見せている。そのプロフィールについては、本紙面で中量級王座挑戦時から紹介しており、闘牛ファンならずとも知れ渡っていると思われる。

沖縄全島一横綱として名を馳せた「戦闘シャネル」の3番目の牡牛として伊仙町崎原の基山闘牛生産牧場で生まれ、2009年10月12日の全島一大会で、地元生え抜き初の中量級王座に就くと、10年1月3日から11年1月3日の大会まで4度のタイトル防衛に成功。挑戦牛不在となる中、中量級優勝旗を返納し全島一横綱への挑戦を決断した。

11年5月4日の全島一大会において待望の全島一優勝旗を奪取すると、同年10月16日の全島一大会は不戦勝、本年1月3日の全島一大会は02秒で圧倒的存在感を見せつけ、2度のタイトル防衛に成功した。

続く5月4日の全島一大会は、チャレンジャー「純心開発枠組会」が対戦開始早々の速攻を持ちこたえ長期戦に突入するかに見られたが、体重を乗せた角カケを巧みに使い8分21秒で退け、多くの闘牛ファンを唸らせる技の豊富さを見せつけた。10月28日の全島一大会では、満を持して挑んできた「闘将恒夫丸」を対戦開始からの速攻で圧倒し50秒で4度目の防衛を果たした。

その不動の横綱に、本場所出場3戦目で果敢に挑む「ぜんこう建設天龍王」は、岩手県産の6歳半牛。10年1月1日大会のデビュー戦は不戦勝。翌年10月15日の中量級・ミニ軽量級大会で、沖縄から移籍してきたベテラン牛「狙琉邪」に10分54秒で勝利し2連勝とした。徳之島町尾母の伊藤牛舎で将来は全島一を狙う牛として育てられ、様々なタイプの牛との稽古で鍛えられており、底知れぬ実力を秘めていると聞く。その素質を如何なく発揮し、チャンピオンに一矢報いたいところだ。

体格面では基山大宝に引けを取らない天龍王だが、チャンピオンの存在感から来る圧力は圧倒的で、場内で対面し仕切りをする段階で戦意を喪失するチャレンジャーもいる程だ。会場全体が静寂に包まれ、固唾を飲んで観客が見つめる全島一優勝旗争奪戦の独特の雰囲気の中、平然と対峙すれば場内の雰囲気は一変するものと思われる。

チャンピオン基山大宝は、対戦開始早々容赦ない爆弾速攻を繰り出すだろう。それをチャレンジャーぜんこう建設天龍王が重い腰で残し凌いで見せれば、両牛による怒涛の技の応酬で場内は熱狂の渦に包まれるはずだ。観客の全視線が両牛の一挙手一投足に注がれる、全島一優勝旗争奪戦に相応しい熱闘を期待したい。

〈軽量級優勝旗争奪戦〉優翔大力vs岩下バイソン
前文でも述べたが、2011年1月2日大会で52分余り闘い引き分けた両牛による二度目の対決だ。

「優翔大力」は、沖縄で軽量級チャンピオン「丸昇組花形」として2度のタイトル防衛を果たすと、沖縄軽量級優勝旗を返納し6戦全勝の戦歴を引き下げ徳之島へ移籍。2010年10月16日大会に徳之島での初陣を飾った後、「岩下バイソン」と引分けた。

翌、11年10月の全島大会で軽量級優勝旗に挑戦。チャンピオン「綾音無双レイア号」と激しい腹取りの応酬の末に柵際で見事な切り返しを決め、9分26秒で勝利し念願の優勝旗を獲得した。本年1月3日大会で「背白花形」を9分33秒で退け初防衛。5月4日大会では「ボロジノ娘」に14分25秒、10月28日大会は7分24秒で「森山工業孫一号」の挑戦を退け、3度のタイトル防衛に成功している。

攻撃に対する守備が上手く、攻め込まれているように見せながら角先を敵の角の根元などに当て、ダメージを与える試合巧者であり、勝機を見逃さない集中力の高さも抜群で、沖縄を含む11勝1分けという戦歴を誇る。

軽量級チャレンジャーとして名乗りを上げた「岩下バイソン」は、相手の攻めを柵際で切り返し一気に形勢を逆転する返し速攻を武器に、波いる敵を軍門に下し8勝1敗1分の実績を上げている。

08年1月1日大会で「雄天和光号」としデビューし「龍乃介号」に5分44秒で勝利、09年4月から10年10月まで「大蛇王」として出場した4戦は、それぞれ「自治太郎優総」、「池田号」、「赤組武武」、「虎虎大翔」に3〜8分以内で勝利し、技能賞を2回と敢闘賞を受賞して5連勝とした。

その後、その実力牛ぶりにほれ込んだ現オーナーがトレードし「岩下バイソン」に改名。11年1月2日大会で「丸昇組花形(現優翔大力)」と引き分けた後、5月4日大会で「竜虎号」を2分08秒で下し、10月10日大会で「ボロジノ娘」の腹取りを受け、横腹に穴をあけられる大怪我をして初黒星を喫した。

その傷を完治させて挑んだ本年5月3日大会では、「闘魂玲奈」と対戦するが不戦勝。8月14日大会の横綱戦で、「当原戦士栄号」と23分11秒に渡る攻防を繰り広げて勝ち星を掴み、闘牛ファンに健在ぶりを見せつけた。

前回の対戦では、両牛とも相手の攻めを柵際で切り返すのを得意とする受け牛タイプということから、引分けになった面があると思われる。再戦とは言え、当時と同様の対戦内容になることは無いと予想する。

両牛とも数々の修羅場をくぐり抜け2年が経過した今大会では、真っ向勝負の激闘を展開するであろう。角を合わせると同時に「お前か!」と言わんばかりに、あいさつ代わりのワリ技の応酬を見せるはずだ。そこから怒涛の速攻を見舞うのは岩下バイソン。得意の切り返しに持ち込ませないためにも、残す腰を与えること無く一気に相手を柵に張り付け勝負ありとしたい。

もちろん、そのような事態に持ち込ませないよう、柵に詰まること無く体をくの字に曲げて切り返すのが、チャンピオン優翔大力の戦法。鼻で相手をすくい上げながら、敵の懐に飛び込みけりを付けようとするだろう。

リング内の砂に足を取られるなどわずかな隙も決して見逃さず、ここぞとばかりに攻勢に転じ勝ち星を重ねてきた両牛だけに、集中力の高さが雌雄を決する。軽量級ならではのパワーとスピード溢れる攻防に場内は興奮のるつぼと化し、ファンの期待にたがわない激闘が披露されるはずだ。勝利の女神はどちらに微笑むか。

〈関脇戦〉福田環境天空龍vs清剣
「福田環境天空龍」は、「あたりパンダ」として2009年1月1日大会で「黒鬼」に16秒で勝利し、同年5月4日大会では「ムサシパンダ」を15分50秒で退け2連勝とした。「鶴田原パンダ」として出場した、10年9月と11年1月大会も制して4連勝に勝ち星を伸ばし、現在のオーナーへトレード。本年1月2日大会では、2連勝中で勢いに乗る「明笑莉夢神」を13分56秒の激闘の末に退け、5連勝目を飾った。主に、カケ・ツキ技からの速攻による短期から中期戦を得意とし連戦連勝中だ。

対する「清剣」は、10年1月3日大会のデビュー戦対決で「宮竜パンダ」に5分58秒で勝利。翌年1月2日大会では「当原戦士栄号」と対戦。互いに一歩も譲らぬ攻防を繰り広げると、相手の隙を見逃さず速攻を決め11分40秒で技能賞を獲得し2連勝とした。

この対戦はどちらが先に仕掛けるかがポイントだろう。キャリアでは断然上回る福田環境天空龍は、相手の出方を見ながら徐々にエンジンを掛けて攻勢に転じて行くはずだ。一方の清剣も敵が仕掛けてくるのを待つだけの余裕があれば勝機が見えてくる。体の枠は福田環境天空龍より大きいと見られるだけに、体重差を生かして相手が攻めあぐね焦りが生じれば一気呵成に攻め立てるだろう。

両牛の激しい攻防で人牛一体となった熱戦が繰り広げられ、応援団の声援が場内に響き渡り場内がヒートアップするのは間違いない。徳之島闘牛のだいご味を見せつけてくれる大勝負をとくとご覧頂きたい。

(平成24年12月29日付南海日日新聞に執筆)

闘牛大会日程・結果
平成25年
正月大会
1月1日大会
1月2日大会
中量・ミニ軽量級
1月3日大会
全島一・軽量級
1月4日大会
同結果 同結果 同結果 同結果

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