チャンピオン「平山美龍」は「闘将源大」として、2011年5月大会でデビュー。「北真始皇帝」に勝利後、翌年1月大会で「三男坊」に惜敗したが、本年10月14日の大会で「豊島美勝ひとみ号」に得意のツキ技を決めて1分強で勝利し、中量級チャレンジャーとして名乗りを上げた。本年1月大会で「半沢雄樹」として出場すると、得意のツキ技をさく裂させチャンピオンを圧倒、悲願の中量級優勝旗を獲得した。
チャレンジャー「S57年生 大愁龍」は、昨年1月大会で「侍ゴエモン」に不戦勝し、続く5月大会で「藤子花形」を36秒で下した。本年1月大会では、「突撃眞也」に得意の速攻を見舞い2分弱で勝利し、荒技師ぶりを見せつけている。同一牛舎では、「かずぼんZ」や「ちび大翔」など闘牛界を彩った名牛を輩出しており、なんとしてこのチャンスを生かすべく牛主と応援団も気合十分だ。
この取り組みは、対戦開始時の展開に注目したい。角カケから速攻に入るスピードで敵を圧倒する大愁龍の爆弾速攻が決まるか、平山美龍が土俵際で踏みとどまれるかだ。
角を交えると同時に始まる大愁龍の速攻、そのまま一気に柵に張り付け、追い突きを決め勝負ありとしたいだろう。計量時に調整した体重が元に戻れば、体格で上回っているだけに、パワーを生かした有利な展開に持ち込める。
平山美龍はここを凌いで土俵中央に切り返えし、得意のツキ・ワリ技で戦意を奪いたい。速攻に入ろうとする敵の顔面や角の根元にカウンター気味に見舞い、クリーンヒットを決めれば初防衛が手中に見えてくる。
5分以内の短期戦なら大愁龍、10分前後の中期戦なら平山美龍という展開が予想される。中量級優勝旗争奪戦ならではの技の応酬で、場内はヒートアップするはずだ。
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